|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
ステンレスとは大勢の方が思いつくことは、「家庭用製品や多くの工業製品で使われていて、”さびないもの”」だと思います。 例えば、台所のステンレスの流し台や、パイプなど、さびがこなくていつまでもキレイな光沢を保っていると思います。 それらの特徴こそがステンレス製品が多数市場に出まわる要因となっています。 しかし、ステンレス鋼をあちこちで見るにつけ、さびているステンレスを良く見かけます。実は、ステンレスもさびを起こすのです。 これから、ステンレスについて簡単な紹介をいたします。その後に弊社に実際に持ち込まれた実例と適切な使用方法をご紹介したいと思います。 ステンレスの言葉の意味ステンレスとは「Stainless Sttel」のことです。あくまで”さびにくい(さびのより少ない)”と考えたほうが良いことで、”さびがこない(no stain)”ことではありません。 ステンレスの一般的なこと一般的に、鉄に11〜12%以上のCr(クロム)を含用させた合金鋼のことです。優れた耐食性、加工性が良好なこと、表面が美麗なこと、清潔感を与えること、などの特徴を持ち、様々な分野に使用されています。 ※耐食:金属などが腐食しにくいこと 代表的なステンレスの種類代表的なステンレス鋼は以下の3種類になります。
※SUS=Steel Use Stainlessの略のこと
その他にあるステンレスの例としまして、弊社においてソースポットに使用させているSUS316Lという鋼種を紹介いたします。
耐食性の観点から見ますと、以下のようになります。
ステンレスは他に多くの種類があり、用途によって様々なステンレスが使い分けされています。 さびにくい理由さびにくい理由は、Crを含有させることにより、鉄に「不動態皮膜」を作るからです。 鉄のさびは何であるかご存知でしょうか? 鉄のさびは、一般的に鉄の原子(Fe)2個あるいは3個あるいは4個が結びついた三酸化鉄(Fe2O3)とか、四酸化鉄(Fe3O4)という組成のものです。このため。鉄のさびは大気中の酸素(O2)と鉄とが結合して三酸化鉄(Fe2O3)や四酸化鉄(Fe3O4)ができてボロボロになる現象です。(赤さびができてボロボロになりますよね。) それでは、ステンレスの場合を見てみましょう。 鉄(Fe)にクロム(Cr)を含有させた場合、あるCrの量までは鉄と同じ現象を示しますが、Cr量が約11%以上になると、この現象は非常に軽微になり、ほとんどさびを目視できなくなります。 この現象を「不動態化」と呼びます。 不動態化の状況下では、ステンレスの表面で酸素を取り込むCrと結びつき「酸化皮膜」を形成しています。この酸化皮膜は上記の鉄のさびに比べると非常に強く、いわゆるさびの発生を防いでいます。この酸化皮膜は不動態皮膜と呼ばれています。 ステンレスがさびたとは、「何らかの原因で不動態皮膜が破壊されて、再生されない状態になった場合」に起こります。 不動態皮膜についてCrが11%以上で多くなればなるほど、不動態化の状態は安定になってきます。この不動態化の現象は、酸素とCrとが結びついてできる極薄い酸化皮膜「不動態皮膜」(10-30Å、1Å=10]マイナス8乗mm、すなわち100万分の1-3mmの厚さ)が生成されることです。たとえ機械的に不動態皮膜が除去されえても、大気中に酸素が生存する限り、Crと酸素は非常に結合しやすいため、ただちに3酸化クロム(Cr2O3)という組成の不動態皮膜が生成されます。 この不動態皮膜は非常に強固で緻密であり、それ以上内部には浸透しない性質を持っているためにさびの発生を防ぐことができるわけです。 モデルとして>> <参考文献>
ステンレスについて(1)|ステンレスについて(2)>> |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||