ちょっと前になりますが、間伐材を有効利用して、家具などのデザイン提案しようというムーブメントがあって、その一部を坪源も製作することになりました。 |
なにもせずに悩んでばかりいても腕は上がらない。実行あるのみ。 何を作るかはコレ羽根を広げたカモの剥製
最近の悩みの種「羽根」をもう少し重点的にやってみよう。確か昔、坪源にいた職人さんもコレと似たような物を作っていたと思うが(坪源カタログお持ちの方は表紙参照)ある意味、坪源のデコイ制作の原点がここにあるといったところなのかな? |
例によって帯鋸で大まかな形に切り裂く。しかしまあ、いざこうして実物を見ながら作るというのはなんと作りやすいことか。今までこのような依頼は全て写真や図鑑など平面資料を観ながら作っていったのだが、やはり立体製作は立体を観ながら作るのが一番作りやすい。必要なら実際に手にとって触ることもできる。見た感じと触った感じでは、触った方がイメージ膨らませやすいんだと、この歳になるまでわからなかった。そんな機会もなかったからね。 |
ご覧のように羽根には大きな節がボン さて今回製作に使った材料ですが、この前作った鳥の檜材を工場まで送ってもらったときに梱包補助の為に一本よけいにくくられていた杉材を使いました。建材用だと察せられます。芯持ち材です。 |
作業場の風景愛用のノミとリュータ 先に書きましたが、間伐材を有効利用して家具などのデザイン提案しようというムーブメントのこと。やはり木材を使って仕事する物にとっては気になる部分です。 |
全パーツができたところ 木などは本来、節やキズ、ひび割れや虫食いがあってあたりまえなもの。そこでそういったキズのないきれいな素材で作られた工芸品ほど高級品として重宝されてきましたが、そんな良い材料が無限にあるわけがありません。(坪源のように景気の良かった昔に買いだめしたのが、いまだに残っているなんてこともありますが)そこで今回はかなりヒドイ状態の材料をあえて使ってみました。 |
一番難しい羽根の接合。 |
羽根の根本には強度を持たせるため |
ようやく片方の羽根が付いたところ。 |
完成した羽根をひろげたカモ
仕上げにはいつものようにAUROのビーズワックスです
うーん「70点」....
マア、出来はともかく(←おいおい)かなり楽しく製作できました。
空を飛んでいるイメージというよりも「撃ちおとされた鳥」ってかんじですね。
じゃまあ、どこかに出展するときは「墜落」みたいに、もっともらしくタイトルつけてみましょうか。
なんか他にもまた作ってみたくなりました。
材料は....そうですね、今度は解体工事している住宅から出たような産業廃棄物で作ってみたいですね。
かすがいのあとがぽっかり空いていたり、ひびが入ったり虫が食っていたりするようなヤツで。
(あんた、「ゲージュツ家」のクマさんみたいになるつもりかい)
あ、いやそりゃちょっと....
(2002年4月24日)