アメリカンフォークロアのスピリッツを感じる、そのウッディなデコイの魅力。一体ごとに微妙に表情が違うことが、ハンドメイドならではの味わいをいっそう深めています。
アメリカ生まれのインテリア小物、デコイ。そもそもは、狩猟の時オトリに使われる野鳥の置物。群れをつくる水鳥の習性をうまく利用して、飛んでいる鳥をおびき寄せるのが目的でした。
もともと、この「デコイ」という言葉は、水鳥を一つの池におびき寄せるためにつくった人工の水路のことで、広い水路の先にエサをまいておくと、水鳥たちはエサにつられてしだいに水路の奥まで泳ぎすすみ、最後には小さな池に集まったところを一網打尽、というのが狩猟の手口です。おびき寄せるとき、エサのほかに模型も浮かばせておいたので、いつしか模型そのものもデコイと呼ぶようになったというわけです。
現存するアンティーク・デコイの名作は19世紀末のメイソン製が圧倒的に多く、その技術は他の追随を許さない職人芸といわれています。
坪源のデコイはかつらやけやきを素材に、イメージを確かめながら製作した原型を元に大まかな粗削りしたあと、バフ研磨でひとつひとつ形を確認しながら全体のフォルムを削り出していきます。次に細部まで丹念に磨き上げてから彩色します。
坪源のデコイは木の質感を最大限に生かした色付けが特徴です。
日常生活のなかで、自然とのふれあいの場を積極的に広げているこのごろ。アウトドアライフは今、もっともポピュラーな休暇の楽しみ方でしょう。こうした自然志向ブームは、アウトドアだけにはとどまらず、インテリアの領域にまでひろく波及しています。
狩猟道具だったデコイは、デスクやチェストの上を飾るおシャレなインテリア小物として、新しい魅力を発揮しはじめています。
このデコイという代物、何しろトリが本物と間違えてそばまでやってくるというくらい精巧度が高いのです。いかにリアリスティックにカタチを再現するかと、ハンターたちが腐心しながら入念に彫り上げ完成させたも
のですから、色も、羽根模様も、見事に本物の質感にあふれています。優しいハンドメイドの温もりを伝えるウッディな存在感。現代的なニュアンスの香るインテリア・グッズとしてぴったりの置物といえるでしょう。
坪源の本格的デコイ生産は、本物志向・自然志向のニーズに応えて大き
な反響を呼び、新聞、雑誌、テレビ等のマスコミにも何度か取りあげられ
ました。
空間を優しく彩る、新鮮なインテリアグッズとして、需要は今後さらに
広がっていくことでしょう。
ここにそれを紹介したすばらしいHPがありますのでご覧ください。(個人のHPなのにとてもハイクオリィティー)このように鳥の姿形を忠実に再現したもの...それが「バードカービング」です。それこそ羽の一枚一枚から忠実に作ってありますから、とてつもない。愛好家もたくさんいるらしく、「日本バードカービング協会」なるものも...たしかあったはずだ。(有)坪源もデコイを始めた当初はこのバードカービングもしていましたが...あまりにコストがかかりすぎるということで、いまではやめてしまいました。なにせスズメ一羽つくるのに10万円以上かかたんじゃあねえ....
このデコイ、まえにも書きましたがもともとは猟に使う「道具」でして、道具としての「機能」を追求していった結果、美術的にも価値が高い品物になったという経緯があります。昔、坪源で作っていた「すみつぼ」なんかもきっとこのたぐいでしょうね。
猟に使う道具...つりでいうところの「疑似餌」でしょうか。(ルアーですね)そうしますと人間がみて「すばらしい!」できでも、鳥がそれを見て集まってこなければ意味がありません。鳥の好みに合わせて作る..なんだか禅問答みたいですが、たとえば「質より量」でもってたくさんつくって湖に浮かべるなんてのは良い考えでは。そう、群を作る鳥の習性を利用しているわけですね。その辺のこともふまえて、鳥の形態を考慮に入れてかつ作りやすくする。そういったことを追求していった結果、美術的にも価値が高い品物が出来上がったのではないでしょうか。(うーんちょっと強引すぎる理論かなあ?)
何となくわかっていただけたでしょうか?え、ぜんぜんわからない?ははは、まあとりあえず個人でデコイを作っていられる方ののHPがありますのでごらんになってください。かなり意匠を凝らしておられて、オリジナリティーあふれる作品がいっぱいありますよ。
なまずデコイ...
最近、つぼげんサイトをにぎわしていました「ナマズデコイクイズ」ですが...(あっという間におわっちゃいましたけれど)だれも言いませんでしたけれど、「ナマズデコイ」って考えてみれば変な言い回しですよね。ナマズを捕るときに使う道具でもないのに「デコイ=囮」ですか?でも全然違和感ないのがおかしい(笑)。ほかにもこんな例が坪源にはいろいろありました。たとえば.....木でお雛様をつっくってほしいと頼まれたときにお客様から「おひなさまのデコイ作ってくれ」とか、両国のおみやげやで売りたいからと「お相撲さんのデコイ」最近では「招き猫のデコイ」などといわれている。なんだろうなーこれって。「デコイ」ということばだけが一人歩きしている......これでは坪源でつくった商品はみんな「デコイ」じゃないか!これってすごくおもしろい!そのうちに「草履のデコイ」や「表札のデコイ」「観音様のデコイ」「テーブルの足のデコイ」(いいかげんにしなさいな)などと世の中にいろんな「デコイ」が氾濫することでしょう!(そんなことはない)。このコラム続く(たぶん)