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招きペタ制作秘話


9月8日 午後11時

ラル 「要するになにか。
 いよいよ1000カウントを迎えようかというこのときに、
 玄関の飾りも新しくできんというわけだな」
リノ 「・・・そーいうコトのよーです」
ペタ 「それでみんなして話し合ってたんだけど、
 なーんも思いつかないんだおー」
ラル 「そんなもの、おまえが招き猫でもすればよかろう。
 でかい鈴と紅白縄と前かけと・・・あとは大判か?
 そのぐらいすぐにでも用意できんか」
トポ 「んー、実はそれも考えたんだよね。
 コレこの通り用意済みなんだけど」
ペタ 「ずーっとポーズ取ってんのしんどいおー」
ラル 「根性を見せろ、根性を。
 おまえが玄関を飾る栄誉なんぞ、そうそう回って来やせんのだぞ」
トポ 「そいやそーだねー。せっかく用意したんだし」
リノ 「この際だ、すこしの間だけでも座ってみたらどうだ?」
ペタ 「んーんんー。まーじゃあちょっとだけだおー?(もそもそ)
 しんどくなったらすぐやめるけどいいかおー」
ラル 「まあそれでかまわん。辛くなったらな」
リノ 「・・・いくらももたないのでは?
 そうでなくてもこいつ、じっとしておれんタチですし」
ラル 「心配ない。動きたくとも動けん」
リノ 「・・・は?」

こきーん(擬音)

トポ 「ううわぁあああーーーーっつ!!
 ペ、ペペペペタがっ! かかか固まってるーっつ!!」
リノ 「そ、そのくせがちがちに硬くもない・・・?」
トポ 「しししし師匠ぉおーっ! なななになになんなのさこれーっつ!?」
ラル 「まあ落ち着け。
 簡単に言うとそうだな、一種の石化状態というところだ。
 見た目も材質も変化させずに、というのは我ながら
 なかなかの高等技術だぞ、うむ」
リノ 「い、いつの間にそのような芸当を・・・」
ラル 「私を誰だと思っているのだ?
 高等技術とは言ったが、それは一般論としてだ。
 ・・・それよりも」
トポ 「それよりも?」
ラル 「せっかく固めたのだ、早いとこ玄関に置いてこんか。
 カウンタはとうに1000を回っとるのだろうが」
トポ 「そ、そーだけど・・・」
ラル 「なら急げ。ああ、いちおう落とさんように慎重にな」
リノ 「こ、ここ壊れモノなのでありますかっ!?」
ラル 「いや、別に落としても割れやせんが。
 打ち身ぐらいにはそりゃなるだろう。強度は生身のままだしな」
リノ 「・・・は、はあ・・・ほらトポ、そっちを持て」
トポ 「そだね・・・今は心を鬼にしてペタを持ってくしか・・・
 えーと、いっせーのーで上げるよー? ・・・いっ、せー、のー・・・」

明暗くっきり

ラル 「さてひと段落もついたコトだ、軽くひっかけて寝るとするかー。
 ・・・おお、ビールがいい具合に冷えておるわ。
 気分としてはポン酒だが、このしたたる雫が視覚的にたまらんな・・・
 むう、とりあえず保留ということにして。
 先になにかサカナになるものを・・・お、これは・・・」


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