AIじゃなくて、SIで!

AIは、毎日耳にする言葉です。

夢のAI(人工知能 Artificial Intelligence)
 AIとは、「人間が持っている、認識や推論などの能力をコンピューターでも可能にするための技術」(コトバンク)という意味です。
今の教室環境を前提に考えて、こんなことができたら、とても助かると思うことがあります。少子化といっても、子供の考えは十人十色です。その考えを全て「よし」と認めるだけでは、学習は「深まり」ません。そのような多様な考えを、分類して比較することを通して、より確かな考えをもたせることが必要です。
この時、子供の多様な考え(ノートの記述や発言、つぶやき)を集めて、様々な視点から分類したり、関連付けたりするサポートをしてくれるロボット(AI)がいてくれたら、どんなに学習が深まるだろうかと思っています。
須田小のSI組織的知性 Structural  Intelligence
 Structural  Intelligence(組織的知性)は、全く勝手に作った言葉です。人工知能のように、誰か(コンピュータ)に任せっきりにするのではなく、子供の多様な考えを整理する際、予め教師が思考整理の枠(これが組織的な知性)をもつことを意味しています。

 5年生は、国語でディべート学習「お昼は、お弁当にすべきか」を考えていました。
【賛成】アレルギーのことを考えられる など
【反対】お母さんが(お弁当を作るのが)大変だ、栄養が片寄る など
※ディベートなので、互いに質問の時間があり、最終的な結論を出します。この際に、子供の考えの背景にあることをくみ取り、整理する方向付けをすることが重要になってきます。例えば【賛成】【反対】の意見の根拠を整理すると、次のようになるかと思います。
①手間(お弁当を作るお母さん、アレルギー対応の調理師さん どっちが手間?)
②栄養のバランス(お母さんか、調理さんか、考えるのはどっちがいい?)
子供たちは、自分の意見(賛成か反対か)を2つの理由を挙げてまとめます。問題は、相手の質問(自分が考えていなかった問題点)についての代案を挙げて、自分の考え(主張)にしていきます。答えは、1つではありません。これからの時代に求められる考える・表現する力です。鍛えるためのSIを創りあげていくことが、今年の教員研修の目標です。
◆(主張)ぼくは、お昼は~がいいと考えます
◆(理由1)まず、~からです。例えば、~の良さがたくさんあります
◆(理由2)次に、~からです。確かに~ですが、~すれば、解決します
◆(結論)このことから、お昼は~すると、(1つ目の理由)と(2つ目の理由)という良さがあります尚、この表現の「型」は、英語検定の英作文(ライティング)にも同様に取り入れられています。