「勤倹力行」の本当の意味って、すごい!

職員玄関横に立つ「二宮尊德」像の台座にはめ込まれている文字盤に書かれてある言葉です。

国語辞書的には、「仕事に励み、つつましやかに倹約して精一杯努力し物事を行うこと」になります。たった四文字のなのに随分いろいろな意味が詰まっています。しかし、これを「勤労」「倹約」「努力」と普段使う言葉に置き換えると、「当たり前だけど、なかなかできないこと」です。

ところが、これは二宮尊德(金治郎)の幼少期(人生の前半戦)の頃のみを表現していて、本当の意味はもっと重いことが分かりました。そして、この言うのは簡単だけどやることは難しい「コツコツ努力」を実践した、人生後半の二宮尊德の姿から、これからの子供たちへの指導の「次の一手」を考える参考になります。

本当の意味は、「勤労」・「分度」・「推譲」の3つの言葉のサイクル(繰り返すこと)をすること
勤労:積小為大(小さいことを積み重ね大きな結果を為す)の考えで、目標達成のため些細なことでも怠らない
分度:実態に合った具体的な実行目標を数字で立て、それに向けた努力目標の達成を積みかねていく
推譲:勤労・分度で生まれる余裕(学校は時間)を手助けの必要なところに回す

約200年前に生きていた人とは思えない「論理的」「科学的」な考えの持ち主だと思いました。闇雲に時間や手間を掛けるのではなく、ゴール(具体的な成果)を設定し、それに向けて協働して取り組むこと、それが「勤倹力行」に含まれた本当の意味だと思います。

来校の際は、是非文字盤を見て、「きんけんりきこう」と一読後、「自分の今年の目標はなんだろう?そのために、まず何から手を付け、いつまでに達成しようか。あるいは、どこまで達成できているのか。」心の中で思ってみてはいかがでしょうか?農家の人にとっては「あたりまえ」で毎年やっていることでしょうし、毎日の家族の食事を作っている方にとっては、その段取りにも似ていると思いました。

学校でも、1月7日(月)、昨年の取組内容の分析を基に、「次の一手」(今後の努力目標)を決めます。そして、各学級の「次の一手」は、1月8日(火)の3学期始業日に学級便りとして、学校の「次の一手」は、1月11日(金)に学校だよりで配らせていただきます。