「賢者は歴史に学ぶ 愚者は経験に学ぶ」という言葉を聞いたことがありますか。
言葉はきついですが、自分の知る範囲(経験)だけで物事を判断すると、結局は同じ過ちを繰り返すという意味です(と思います)。
来年には、「大人になる準備をする」中学校に進学する6年生に、「歴史に学ぶことのよさ」を味わってほしいため、21名の6年生の子供たちと「学んでいます」
何を学んでいるかというと、「どんな相手とも、そして自分も納得できる『対話』の仕方について」です。それも、歴史上の出来事(戊辰戦争)を参考にしてです。須田小の6年生の子供たちと一緒に授業を作る中で、「教育」という言葉の意味が「反転」しています。
今までは、「教育」とは、「子供たちを教えて育てる」というとらえですが、21名の子供たちと授業をして教室の敷居をまたぐたびに、「教育」とは、「子供たちから教えられ育ててもらっている」という気持ちに変わっています。それは、私の想像を超える素晴らしい考えや気付きを子供たちが発信しているからです。
今日は、今まで江戸幕府に260年間も虐げられていた外様大名(親藩大名、譜代大名の下に位置する大名、西日本を中心に江戸から遠く離れた場所に置かれ、政治への発言権もなかった)が対立(戦争)することをやめる一番いい方法について、情報収集(交流)をしたり、寸劇をしたりしながら、自分の考えをまとめました。
まずあやまる、平等にする(お金の負担、政治への意見、3つの大名を同じにする、幕府をやめる など)の意見が出てきました。総合学習ですので、社会科学習で学んだことをつなげて整理しました(黒板写真)。
自分の考えを明確にすること、自分が選んだ考えの根拠を複数もつこと、この学習の最終ゴール(対話するための方法を見付ける)こととつなげて考えることを指導しました。
「もしも、21名の子供たちの考えた方法で対話しようとしたら、平和の内に終わったはずです。」しかし、現実には、戦争(対立)に終わってしまいました。子供たちと当時の人との間に大きなズレがあるからです。それを、次回は、当時の歴史的事実(当時のひとの考え方)を示しながら、それでも「もし~すれば~なるかもしれない」というところに考えを高める授業づくりをしていきたいと思います。
【追記】
と・こ・ろ・が…「もし、そんなことをしたら…」という反論がいくつも子供たちのノートの中に出ています。凄い子供たちです。この続きは、来週へ。