暖かい日差しのグラウンドで、4年生がサッカーの体育授業をしていました。紅白2チームに分かれてのゲームです。ボールのコントロールの習熟度は一様ではありません。このままゲームをすると、サッカー得意の少数の子供たちだけが動き周り、後は見るだけで終わってしまう授業になります。
グラウンドを2つに仕切り、紅白それぞれのチーム内で、自チーム側しか動けない子供(守備)と、相手チーム側しか動けない子供(攻撃)に別れてゲームをしています。こうすると、ポジションによる自分の役割がはっきりして、動きが変わってきます。
ゲームを見ている内に、子どもたちは、グラウンド上で「対話」をしようとしているのように感じられました。「守備」は「聞き役」です。相手チームから蹴り出されたボールを受け止め、自分たちのチームの仲間にパスすることが役割です。攻撃したくても「忍耐です」。一方、「攻撃」は「話し役」です。ボールを相手ゴールに蹴り入れなければなりません。ゲーム(授業中の話し合い)では、「1対1」のボールのコントロール(対話)のスキルも必要と考えれば、教科の違いはあっても共通する部分はあると思います。
ゴール前で蹴られた相手チームのボールを胸の部分で受け返した女子がいました。これが次の守備(聞き役)の自信につながると思いました。徐々に、相手の動きを見る(相手の意見と理由を聞き取る)動きになっていくことが楽しみです。