数える→選ぶ→子供が深く学ぶ授業

今、須田小学校では、一人一人の持ち味を生かす授業づくりの、日々の積み重ねをしています。今日は、6年生の国語と4年生の算数の子供の学ぶ様子を見ました。

◆国語の学習で重要なことは、「この話について自分はどう思うか」

6年生は、物語文「風切るつばさ」を使って、物語(小説)の読み方について学習していました。
これまでの国語の授業では、「内容理解」といって、学習しているお話の内容(あらすじ、人物の気持ち)を丁寧に読み取ることが大切にされてきました。
でも、そのお話で学んだことが、普段の本読み(朝読書、家読書)に生かされたら、どんなに素晴らしいことでしょうか?
そこで、今では、お話の「読み方」(このお話の中心人物の気持ちや考え方について、どう思うか?)に、学習の重心が移ってきました。

ちなみに、小学校1年生から知っておくべき知識が、次の2つです。本を読んだ後、中心人物と対人物がだれか、確認することが大切です。
本を読む時に、まず必要な知識
中心人物(お話の前後で、気持ちや考え方が大きく変わる登場人物のこと)
対人物(中心人物の気持ちや考え方を変えるきっけを作る登場人物のこと)

今日は、またに、中心人物の気落ちが変わった理由を本文中から見付け出し、ホワイトボードを使って小グループで意見交流しました。これから、各々出てきた意見を、根拠(子供の読み取りと生活体験)を基に整理して、その中から複数の考えを選び、自分の考え(この登場人物についてどう思うか=主題)をまとめることで、子どもの本の読み方が「面白かった」から劇的に変わっていきます。楽しみです。

◆算数の学習で重要なことは、「はかせ」!
~ 算数の教科書も変わりました ~
4年生は、数と計算「大きな数のわり算」では、今知っている「九九」を使って、56÷4の計算の仕方を説明できるようになる学習していました。
子供の使っている教科書には、複数(だいたい3人)の子供が登場してきて、問題の解き方を説明しているページがあります。担任は、まず、この3人の説明を理解する時間を取っていました(物語の読み取りに似ていますね)。
次に、子供たち自らが、他の友だちに説明する時間を取りました(分かったつもりでいることでも、説明したり聞いたりすると、実は、よく分かっていないことに気付くからです)。
~ 「えらぶ」ことが、深い学びに ~
そして、それぞれのやり方の便利さ(正確さ)の観点から、比較しやり方を選ぶことをさせます。もちろん、全てよいところはあります(オンリー1)が、(速さ)・(簡単)・(正確)から、自分の考えを整理する(ナンバー1)場を設けていました。今日の3つのやり方で、「大きな数でも、(分解して)数を小さくすれば、九九で答えが出せる」ところまで来た子供たち。

~ 子供の視野を広げることが大人の役割 ~
次の「背伸びとジャンプ」は、「いつでも(数がどんどん大きくなっても)使える」という視野の広がりです。今日は、56くらいの大きさです。これが、もうちょっと数が大きくなった時(例えば、百の位)でも、「分けて・九九を使う」やり方を当てはめて解く力を、学級全体で見つけ出す活動が待っています。