21名の卒業生を送り出す式を、本日挙行いたしました。晴れ渡る空、肌に心地よいそよ風、子供たちの新たな門出を祝うに相応しい式になりました。
式辞(一部)
今年も、愛らしい桃の花と可憐な梨の花が、須田の地を豊かに浸す信濃川の川面に映し出される季節となりました。
卒業生の皆さん。卒業おめでとう。終業式の時にもいいましたが、みなさんにとって、この六年間の物語でどんな場面が目に浮かびますか。
不安と期待をいっぱい詰め込んで門をくぐった入学式、それとも、見えない緊張感で胸を締め付けられた親善陸上大会や市内音楽発表会でしょうか。ドキドキの後の達成感、それとも、思い通りにならないばかりかピンチに陥った時のハラハラ感でしょうか。その一つ一つの場面は、これからの物語の伏線となって生きてきます。中学校では、大人に感じる先輩を前に、これまでとは違ったキャラクターを感じる登場人物も現れることでしょう。春のように温かく掬ぶ心の持ち主に助けられ、夏のように強く撓わぬ心の持ち主に熱く感動して、秋のように冷静に物事を受け止める心の持ち主からは、多様な考えの素晴らしさを学び、そして、冬のようにならぬことはならぬと厳しく注意する心の持ち主には、自分の足元を見つめ直すことになるでしょう。相手の考えを受け止め、対話を楽しみながら、先にある大きなクライマックス場面を一緒に作り上げ、あなたの物語を豊かなものにしていってください。
みなさんに贈った言葉「閃閃」は、「動きながらひらめく」という意味です。やりながらいいと思ったことを取り入れていくということです。みなさんの前には、通り抜けなければならない門が次々に現れると思います。勇気を出して門を空け挑戦してください。
みなさんの心の中にある、紅白の須田の原風景を大切に、あなたの色の花を咲かせてください。