本日の学習参観並びに育友会総会にお越しいただき、ありがとうございました。のべ70人の参加かと思います。
国語(1,2、3年)、算数(4,5年)、道徳(6年)の授業を参観していただきました。
今年の須田小教育のめあては、「対話のある学びづくり」です。教師と子供、子供と子供、教師と保護者、そして…。あらゆる関係の中で、スマイル(笑顔)のある対話トークができる関係作りです。
まず、毎日の授業の中で使われている言葉の中身を見直した授業改善に取り組んでいます。
ところで、授業中に教師が使う言葉の働きは、主に以下の4種類にまとめられます。
・指示(~しましょう)
・説明(~です)
・質問(何ですか、どこですか、だれですか、いつですか、なぜですか、どのれくらいですか等の5W1H)
・発問(質問と似た言い方ですが、質問の答えが1つであるのに対して、発問の答えは1つではありません。だから、子供の頭がフル回転し、対話が始まり、広く深く考え始めます)
質問をすることは簡単です。でも、そこから、子供が熱中して考え出す発問に到達することが、本年度の授業改善の本丸です。
今日の参観授業中の子供たちの様子をみて、素晴らしい発見をしました。 それは、
須田小の子供たちの「つっこみ力」です。子供たちの口から出てくる「えっ?」「ちがうよ」「なんで?」等々は、教師や他の子供が言った言葉に対しての「返し」、質問の一種ですが、「軽いぼけ・つっこみ」です。そう、漫才の重要な要素です。
確かに、「発問」は事前に教師が準備しておくものです。しかし、教師からの「質問」の繰り返しから、「理詰め」で出てくる「発問」だけでなく、「質問」から「ぼけ・つっこみ」から「発問」につながるかたちも大事と感じました。
教師と子供の間の「ぼけ・つっこみ」が1回きりで終わるのではなく、授業のねらいに繫がるような「方向性のあるぼけ・つっこみ」が必要です。まずは、教師が「ぼけ」ることが発火点になります。
例えば、国語の教科書の一部を違う読み方をしたら…。これは、よく使われる手法です。もちろん「ぼけ」とは言いませんが…。
あの有名な昔話「桃太郎」に出てくる動物の家来を言えますか?(質問)。正解は「いぬ、さる、きじ」です。ここで、「とらを入れた方が強くていいのでは?」(ぼけ)「なんで、とらより弱いいぬなのか」(つっこみ)。「昔は日本にはいなかったのでは?」「とらは他の2匹より強すぎて協力し合えない」など(ぼけ・つっこみの連続)から、「桃太郎に出てくる家来は、鬼より強いのか?」(発問)につながります。
ところで、対話の内容をグレードアップするために、「いぬ」年、「さる」年、「きじ(とり)」年、「とら」年生まれと、「十二支」に繋げて聞いていきます。(指示)
ここで、教師の出場です。あの十二支の並び(時計の形の)で整理してみると、物語の構成を考えた上の登場人物であることが、面白いことに見えてきます。どうぞ、考えてみてください。さらに、敵(鬼)の風貌(虎のパンツ、牛の角)との位置関係も入れてくると、もう「今までの昔話 桃太郎」への見方ががらりと変わると思います。(広く深い学び)