ふりこ時計ってしていますか。以前は、どこの家庭でも一台(時計は家庭に一台でした)あった時計です。いわゆる「アナログ時計」です。
今日午前中に、加茂市民俗資料館からお借りして職員玄関前の掲示板のところに設置しました。ねじを巻くと、中から「カチッ、カチッ…」と、まるで心臓の鼓動のように目を覚ました生き物のように動き出しました。
実は、今日午前中に、加茂市理科センター運営委員会の会議があり、子供たちが持っている「素朴な概念」(生活体験からもっている考え方)を「科学的な考え方」に高めていくことが課題である点が指摘されました。
具体的には、「ふりこ」の仕組み(ふりこの長さによって1往復する時間が変わる)から、「ふりこ時計」の時間のズレを直す方法を考える理科学習があります。しかし、そもそも、写真のような「ふりこ時計」に触れたことのない子供たちには考える「足場」となる生活体験がありません。そこで、お借りしてきた訳です。
「アナログ」は「デジタル」より遅れている? 子供たちの身の回りには「デジタル」の世界が広がっています。しかし、その「仕組み」は全く分かりません(ブラックボックス)。
少し前の子供たちは、機械を分解して(壊して)また組み立てることで、その仕組みを体験的に理解してきました。このような生活体験の積み重ねは、仕事を進める際の「段取り」にもよい影響を与えていました。
反対に、今の子供たちの身の回りには、「分解」しても「仕組み」が理解できるものが、どんどん減ってきています。そんなことからも、課題を解決するために、「問題の原因を細かく分解」し、「条件を変えて試行」する力を身に付けるための「プログラミング教育」の必要性が言われるようになっています。
(須田地区で盛んな果樹栽培の作業工程も、プログラミングのように分解されます。また、それぞれの工程の作業内容も、改善【再プログラミング】されてきたとも言えると思います)
しばらく、お借りして、子供たちと「ふりこ時計」の仕組みを考えることを通して「プログラミング教育」をしてみたいと思います。