記事一覧

1/17(水)トイレを汚したのはだれだ? ~ 4年生道徳授業

ファイル 758-1.jpgファイル 758-2.jpg

 
 さあ、大変です。トイレの便器についていたう○こ。男たちはおおさわぎ。ところが、そこを掃除しているみつるさん。しかし、いつしか周りの子供たちの中からみつるさんに対して「きたない」という言葉が…。

 4年生の道徳授業(人権教育、同和教育)を行いました。資料に「このままではいけない…」を使って目的に迫りました。

◆子供は小説家です。~だれがトイレを汚したか
 資料を読んだ子供は、それぞれ違うストーリーを作り上げていました。
・Aさん:
【まさるさん】は、自分が汚したのに、みつるさんに、なすりつけている。みつるさんは偉い!
・Bさん:
【ほかの誰か】は、自分で汚したのに、そのままにしている。みつるさんは偉い!
【みつるさん】「(みんなの使うトイレを)汚したから悪い」等。
・Cさん:
【周りの友だち】は事実を確かめずにうわさをしたので悪い。みつるさんにひどいことを言っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆道徳の「教科化」で、何が変わる? 
 他の教科の学習と同じように、1時間の終わりに、「これがわかった。こうしよう。」という解答(納得した解答)をゲットする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
◆今日の授業で、子供が考えていたことは?
 「何がいけない? どうすればいいのか?」を考え導き出した解答は、2つ。 
①みつるさんが汚したか確かめずに、うわさを流したり飛びついたりしていること【論理的な思考力】
②みつるさんに、ひどい言葉を投げつけていること【情理的な判断力(義:フェアプレー精神)】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆子供は哲学者です。~ 何を大事にするかで判断が変わる!
 4年生は、条件設定(みつるさんが汚したのか、他の人のか、まさるさんか)によって、②についての受け止め方を、実にたくさんしていました。
 「汚したみつるさんも悪い」(丁寧に使うという規則違反)→「わざとでなければよい」→「誰でも失敗する、どんな場合でも悪くない」まで。どれが道徳的にみて高いのでしょうか。
 比べてみると、子供の判断基準-「心のものさし」-の幅の大きさに驚かされます。

 子供の考えを整理して、子供自身が道徳性の高まりを実感できる授業づくりを目指していきたいと思います。