今、私に出来ること
平成十六年八月十八日 加茂法話会
一、 七月十三日の水害で、その後の多くのボランティアの皆さんの活躍。
二、 我物にあらざれども、布施をさへざる道理あり。そのもののかろきをきらはず、その功の実なるべきなり。
三、 随喜の功徳
たとえ財無しといえども他人の施を行ぜしむを見て随喜しべし。
随喜の福報は施とひとしくして異なることなし。
四、  先日、九年ぶりにトキ保護センターを訪ねることが出来た。昨年十月十日に、亡くなった「キン」に会いたくて。
 平成七年から、ただ一羽の日本産トキとして生きてきた。宇治金太郎さんから其の名を取った。
 
平成七年に訪ねた時、モニターテレビで見る。
  近辻さん(前トキ保護センター長)「キンがいたから、ここまで来れた」
  現在は、剥製標本となって、展示されていた。
キンの剥製
昨年生まれたトキのゲージ
 朱鷺「キン」は囲われて生きて三十五年 種の繁殖にその身を捧ぐ
 大空へはばたく希(ねが)い持ち続け 「キン」は野生に目覚めて逝けり
水野 淳子   
現在のトキの数は、?羽。今年生まれたのは、?羽。五ペアで繁殖。
一九九九年に、中国から、ヨウヨウとヤンヤンを贈呈されて、徐々に増えてきた。
百羽を目指している。百羽を超えたら、自然に近いゲージを創る
二〇〇八年の自然復帰へ向けて。
五、 今、自分に出来ること。弟子道昭と托鉢し、浄財の一部をトキ保護募金へ。
少しでも多くの皆さんに関心を持ってもらうこと。
東龍寺住職 渡辺宣昭