梅開早春
平成十五年一月二十二日 加茂法話会
一、 | 先師古佛、元正啓祚、萬物咸新、伏惟大衆、梅開早春 |
(先師古佛(如浄禅師のこと)、歳旦(さいたん)上堂(じょうどう)して曰(いわ)く、元正啓祚(がんしょうけいそ・・元旦の祝語)、萬物咸(ことごと)く新たなり、伏して惟(おもんみ)れば、大衆、梅早春を開く) | |
二、 | 私の離任式のテープ |
昭和五十九年十月四日 半年勤めた高校を辞めるとき、同僚の先生が、そっと手渡してくれたもの。ずーっと聞くことができなかった。 | |
三、 | 「人間にとってころんだことがはずかしいことではない。起きあがれないことが はずかしいことなんだ。」 「三浦綾子文学館へ来館された方の話より」 |
四、 | 先日、椿絵名品展へ 平成十二年百五歳で亡くなった小倉遊亀さんの絵が展示されていた。 平成四年に、病に倒れたが、奇跡の復活を果たされた方。 |
「何も持たぬという人でも天地の恵みを頂いている。」 百歳を過ぎて好んで書いた言葉。 |
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花に美しさがあるように、人それぞれ、恵みが与えられている。私は、絵を描くこと。そして、絵に温かさと深みを増していった。 | |
五、 | 宮崎禅師の年頭口占 |
七百五旬慕古梅(七百五旬 慕古の梅) 年回謝去復斯開(年回り謝し去って復斯(ここ)に開く) 新春佛法無他事(新年の佛法は他事無し) 只管奉行打坐来(只管に打坐を奉行し来る) |
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六、 | 不肖 拙僧の年頭偶成 |
東龍寺裡未敷梅(東龍寺裡に未敷の梅) 立志半生寒自開(志を立て半生 寒自ずから開く) 麗日風和無一事(麗日風は和らぎ 一事無し) 意中瑞気喚春来(意中の瑞気 春を喚び来らん) |
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東龍寺住職 渡辺宣昭 合掌 | |
今年も皆さんとともに仏の道をゆっくりと確実に歩んで生きたいと念じております。 どうか、皆さんにとってすばらしい一年になりますように。 |