七難(しちなん)即滅(そくめつ)七福即生(しちふくそくしょう)「佛説仁王般若波羅蜜經卷下」

平成十八年十一月十七日 於加茂法話会

 

悪魔(あくま)降伏(こうぶく)、怨敵(おんてき)退散(じゃくさん)、七難(しちなん)即滅(そくめつ)、七福即生(しちふくそくしょう)

【七難】しちなん

@《仏教》七種の災難
「法華経」では火・水・羅刹(らせつ)・刀杖(とうじょう)・鬼・枷鎖(かさ)・怨賊(おんぞく)の難のこと。
A〔転じて〕多くのわざわいのもと、また、多くの欠点。

《参考》経典によって異なる。

  国家の七難、仁王・薬師経。個人災害、人間の七難普門品

仁王般若波羅蜜經
1日月物事の標準を失う難。

2星宿物事の標準を失う難。

3火難。火事

4水難。水害

5風難。台風・竜巻

6亢陽難(こうよう・ひでり)

7賊難(侵略)戦争

 

藥師琉璃光七佛本願功徳經

1人衆疾疫難。しつえき・悪性の流行病

2他國侵逼難。しんひつ・おしよせる

3自界叛逆難。はんぎゃく・むほん

4星宿變怪難。へんかい・怪しい化け物

5日月薄蝕難。はくしょく・日蝕月蝕

6非時風雨難。大雨、竜巻

7過時不雨難。ひでり

 

  妙法蓮華經觀世音菩薩普門品第二十五

1火難、火災

2水難、水難

3羅刹難らせつ・人を食うという悪鬼、恐喝・詐欺

4刀杖難・盗賊、強盗、

5鬼難、子供妻、夫の死.

6枷鎖難かさ・首かせと鎖罪人の自由を奪う

7怨賊難おんぞく・うらみ、ぬすみ。

 七福とは、七宝のこと。七種の宝石。「無量寿経」では金・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり)・鉅亟(しゃこ)・珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう)のこと。▽その他異説が多い。玻璃代わりに琥珀。真珠八宝。

 

正壽寺住職呉 定明合掌