「お彼岸」

寒河江 文洋

平成十七年九月二十日 於 加茂法話会

・お彼岸は「暑さ寒さも彼岸まで」というように四季の中で
    もっとも過ごしやすい時期です。中日は昼と夜の時間が同じで、太陽が真東から昇り、真西に沈みます。
    特に西方浄土に極楽があるとする浄土教では特別な日としてました。これが彼岸の起源と言われています。

・お彼岸の時期にお寺で法要を営んだり、お墓参りをしたりするのは日本独自の伝統です。

・「彼岸」は「到彼岸」と言う言葉からきていて今、私たちの住んでいる世界(此岸)から仏様のいる世界(彼岸) に渡る。又はその為に努力することをいう。

・生まれたときは皆、無垢の状態ですが生きていく内に欲や怒りなど仏教で言う三毒(貪・瞋・痴)によって知らず知らずの内に心の汚れてた状態になってしまいます。

・汚れた水の入ったバケツをきれいな水に変えるには
 一、すべてを捨てて入れ替える。
 一、少しずつきれいな水を注ぎ続けて入れ替える。
 二つの方法がある。

・人の場合はすべてを捨てて入れ替える訳にはいかないので日頃、仏壇に手を合わせたりすることによって、仏様の光明をいただいて少しずつ心に注いでいき清らかにしていくのです。
     お彼岸を機会にして皆さんも始めてみてはいかがでしょうか。