食用油を再生
車の燃料に
三条市のNPO団体『良環』
プラント設置へ
今月末から資金集め
資格取得し来年にも稼動   新潟日報2001年1月18日付記事より
  三条市のNPO団体「環境NPO良環」(島田伸子代表)は、今年の目玉事業として使用済みの食用油を再生し、軽油代替燃料を取り出すミニプラント設置に向け活動することを決めた。現在は処理業者が燃やしている油を、市民の手で回収し、ディーゼル車の燃料として使ってもらおうという構想だ。今月末には資金集めのオークションを開催し、来年夏にまず事業所を、その翌年には一般家庭の油も処理の対象にしようと計画している。
  「良環」が購入計画を立てているプラントは、使用済みの食用油にメタノール、各種触媒を加えて化学反応させ代替燃料を抽出する仕組み。メーカーでは廃食用油約百gから八十gの軽油代替燃料が生産できるとしている。
  今年中に設置場所を決め、油を回収するシステムなども話し合うことにしているが、市民団体が廃薬物を回収したり、燃料を扱うとなると、さまざまな資格を取得しなければならない。
  県の産業廃棄物収集運搬業資格、消防署には少量危険物取り扱い資格を申請、さらに危険物取扱者の資格を得るための受験勉強も必要となる。
  一方で肝心なのは資金集め。約六百万円の事業費は全額「良環」が調達する方針で、今月二十八日、三条市中央公民館で行う映画上映会では、協力者から提供してもらった品物をオークションにかけて、基金の一部にするほか、寄付金集めも計画している。
  また、回収する油は今後市や企業と協議することにしているが、手始めに市に三カ所ある学校給食共同調理場の協力を考えている。
  調理場では一カ月約五百gの廃油を一万円前後で処理していることから、「良環」では多少の引き取り手数料も、収入の一部にできると目算している。
  また、生産された代替燃.料は市のディーゼル車用に買い上げてもらい、運営費をねん出したいとしている。
  「良環」ではオークションに出す品物の提供を受け付けている。連絡は同事務局、0256(33)7793へ。

ミニ油化プラント事業

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