学年によっては「俳句」の学習があります。「季語」を知る・見つけることも大事ですが、その俳句の世界(作者の思いだったり伝えたいことだったり)を味わうことが学習の最も大事な狙いになります。
味わう前に、その俳句に書かれてあるものや人物、状況などを知る必要があります。例えば、テレビの「プレバト」で一位になったキスマイの北山さんの俳句は、以下のものでした。
【 手袋を 外して撫でる 猫の喉 】
夏井先生の解釈はともかく、この俳句には何があるでしょう。どんな状況が見えてくるでしょうか。なぜ、手袋を外したのでしょう。外した作者の思いは?温かさを感じたかった?撫でることで自分も癒やされるのかも。猫にとっては手袋を外してもらった方が嬉しいのか、そう考えている作者だとしたら、猫への愛情をすごく感じる、などなど、学級で検討するといろいろな意見が出てくるでしょう。
教科書には、次の俳句が教材になっています。
【 雪だるま 星のおしゃべり ぺちゃくちゃと 】
この俳句では、何が見えてくるでしょう。書いていませんが、星があるので、夜だということも分かります。たくさんの星に対して、1つの雪だるまかも。おしゃべりは、星のまたたく姿を例えている?星のおしゃべりのようなまたたきを見ているのは、雪だるま?作者?などなど。冬の夜の静けさとともに、雪だるまの少しさみしい気持ちにも寄り添えるかもしれない句です。
言葉から、読み取ったり想像したり、考えたり交流したり話し合ったり。国語の授業の醍醐味はこういったところにあります。