登下校時のトラブル。セーフティ・スタッフさんや見回りの職員がいるといっても安心はできません。交通事故はもちろん心配ですが、登下校時のトラブルもないわけではありません。
かつて、「ランドセルには(家庭での)生活がつまっている」と言われました。目に見えるもの、例えば、用意されていない鉛筆が入った筆入れ、くしゃくしゃのプリント、何も書かれていない宿題、印が押されていない連絡帳・・・。その子や家庭の切ない状況が、ランドセルの中を見れば分かるという意味の言葉です。
朝、家庭で何かあったら、例えば、「親子で言い合った」、「厳しく怒られた」、「『~しなさい』と何度も言われた」、「きょうだいでけんかした」、「遅くまでユーチューブなどをみたりネットゲームしたりして朝からかなり眠い」などのとき、当然嫌な気持ちのまま登校します。その子のランドセルにはイライラした気持ちがいっぱいになっているはずです。そして登校中、何かのきっかけでそのイライラが爆発することがあるかもしれません。
特に、朝は、お子さんのことで大人もイライラすることがあると思います。それでつい、子どもを強く指導してしまう・・・。でもそのまま、学校に送り出すのはかなり危険(心配)です。お子さんがうまく気持ちを落ち着けられない状況が予想されるのであれば、学校にその旨を伝えたり、一緒に登校したりしてください。学校(担任)も、家庭での朝の厳しい叱責があったことやイライラしている原因が分からないままでは、その子をうまく指導できません。場合によっては落ち着くまで登校させないなどの対応もいいと思います。
保護者の皆さんの中には、朝早くから仕事に行かれる方もいるでしょう。ですが、その場合でも残った家族が子どもの「いってきます」を見届けてほしいです。朝、小学生だけにしておくのは、とても心配です。