浅草岳
(1585m)
2004年6月5日
新潟県入広瀬村と福島県只見町の境にゆったりとそびえるのが浅草岳である。登山コースは楽チンコース、急登コース、みごとなぶな林コース、など5つあり力量によって選択できるすばらしい山である。 今回は、急登コースで知られる福島県側の只見尾根を登った。このコースは急登ではあるがぶなの大木群と尾根からの景観がすばらしい。 |
コースとタイム | 田子倉駅登山口〜(120)〜鬼が面眺め〜(90)〜浅草岳〜(15)〜天狗の庭 |
タイム | 登り 3時間30分 下り 2時間30分 |
今回の只見尾根コース(田子倉コースともいう)
はどんな感動の演出をしてくれるのであろうか。
逸る気持ちで駐車場に着くと3年前の雰囲気と
変わっておらず嬉しくなる。
山頂まで4,7km・3時間30分くらいであろうか。
第一幕
歩き始めてまもなく素敵なぶな達が歓迎してくれた。
雪解け水でごうごうと流れる幽の倉沢を渡る
やはり期待を裏切りませんこのコースは。
ぶなアーチが出迎えてくれました。
(画像をクリックすると沢音が聞けます) |
このコースでは最後の水場である大久保沢
何故か水場のそばには老齢の彦左衛門ぶなが鎮座している。
そして命の水でもあった。
ぶなに熊がつけた爪跡らしいが登ったのかそれとも爪を研いだのか。
この熊しるしのぶなが現われるとぶな林も終わりになり第一幕は終了。
第二幕
「田子倉眺め」からは展望を楽しみながら痩せ尾根の登りになっていく。
「剣が峰」の痩せ尾根を過ぎ
「鬼が面眺め」までの演出もなかなかいい。
「鬼が面眺め」からの鬼が面山の岩峰群
第三幕
このコースの中でこの演出がなかったら
ただの急登コースで終わっていたかもしれないほど
重要かつ素敵な場面であり
昼尚暗くどこか別世界に足を踏み入れたような
幻覚さえ感じてしまう神秘な所である
「熊合わせ」むかしマタギたちはここに熊を尾引よせたのであろうか。
名前とはうらはらにすてきな空間を作り上げているぶな達である。
そして、一番気に入ってる場面でありゆっくり鑑賞して頂きたい。
第四幕
いよいよこのコース核心部に入っていく。
「重右ェ門岩」 昔、重右ェ門さんという方がなにかされた岩であろうか。ここからがこのコースの急登と言われる所以であり苦しい登りが30〜40分ほど続く。 |
しかし、そんな急登のなかで一服の清涼剤が
登山道の脇で咲いている花たちである。
特にこの時期なんといっても
「シラネアオイ」が苦しい登りを和らげてくれる。
3年まえと同じ所に盗掘にもあわずにまた咲いていてくれた。
第五幕
山頂からの展望
浅草岳山頂 | 新潟県側からの登山道 |
鬼が面山と未丈が岳と越後三山 | 田子倉湖 |
終幕
そして今回の演出のクライマックスが訪れる。
「天狗の庭」と「シラネアオイ」の競演である。
今年は小雪と思っていたが浅草岳の「天狗の庭」は
まだ冬眠中であった。
3年前の6月3日(今年より2日前)の天狗の庭の写真である。
このような景観を期待してきたのだけれど少し残念。
しかし、シラネアオイは前回同様期待を
裏切らず可憐なすがたを見せてくれた。もう最高の気分です。
新潟県側の登山道ではこんな近くでは
見れません。ここまで下ってこそ見れるのです。
やっぱり只見尾根コースはぶなあり展望ありシラネアオイありの
天狗の庭ありで大好きなコースである。
そして浅草岳といえばぶな林と神秘的な沼がある
「沼の平」コース
を新緑の今頃必ず歩いてみたいものである。
おまけ
今の時期このくらいの山に登ると目障りなのが「ブト」という虫である。
歩いていても、休憩しようものなら体中に纏わりつきときに刺されたりで
大変厄介な虫です
私の「ブト」撃退法を教えます。
まずはエアーサロンパスを腕や首周り、足首などにつけ
その後市販されている虫除けスプレーを衣服に付けると
ほとんど寄ってきません。お試しあれ。