WindowsもXPになって断然安定度は高くなってはおりますが、 やはり1年酷使してきますと、いろいろと澱が溜まる様で、時折妙な動きをしたり、 こんなに重かったかな?と首を傾げなければならなくなってくる様です。 昨年末から社用、自宅PC共になんとなく引っ掛かる感じが強まって来ました。 そこで、いろいろな雑誌を引っ張り出してきて良いとされている事で、まあ安全かな? と思われる事をやって見る事にしました。 今月からはこれをネタにすることに(そろそろネタ切れでもあり・・・・(^^;)> これ以降の解説はXPをベースにします。 その前に現在のWindowsのサポート期限に関する情報を・・・ メインストリームフェーズ 延長フェーズ オンラインセルフ 製品発売日 終了予定日 終了予定日 サポート終了日 Windows98/98SE 1998/06/30 2002/06/30 2006/06/30 2007/06/30 Windows ME 2000/12/31 2003/12/13 2006/06/30 2007/06/30 Windows XP Home 2001/12/31 2006/12/31 2011/12/31 2011/12/31 Windows 2000 Pro 2000/03/03 2005/06/30 2010/06/30 2010/06/30 Windows XP Pro 2001/12/31 2006/12/21 2011/12/31 2011/12/31 以上の通り、98/98SE/Me については今年の6月末で実質的サポートは終了します。 Windows XP Pro への移行を急がねばならなくなりましたね。 では、本題に戻って・・・ 【まず最初に行う事】 @ PCの構成の確認をします。 ・システムのプロパティでOSのバージョン、サービスパック、CPU、メモリー 容量を確認します。 [スタート]−[設定]−[コントロールパネル]−[システム]若しくは マイ コンピュータ・アイコンの上で右クリック−[プロパティ]でシステムの プロパティ画面が表示出来ます。 ここには上段からOSに関する情報、使用者及び参加ネットワーク、OSのID コンピュータのメーカー、型式、CPUメーカー、動作速度、メモリ容量が 示されます。 ・より詳しい情報は次の方法で知る事が出来ます。 [スタート]−[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[システムツール] −[システム情報]でPC上に記録されているほぼすべての情報を確認する事が 出来ます。 「システム情報ウインドウ」が開き、概要としてOS/CPU/BIOS/ ユーザー名/メモリー容量等の情報が表示されます。 接続されているHDDの情報を知りたければ、[コンポーネント]−[記憶域] −[ディスク]と開けば、接続されているHDDに関する詳細な情報が表示され ます。 [ドライブ]を開けば、各論理ドライブの情報が表示され、ドライブレター毎に、 ボリューム名称、容量、空き容量、ファイルシステムの種類等が分かります。 OSのバージョン、BIOSのメーカー、バージョン、CPUの種類、 接続されているHDDの型式、容量、ドライブレター辺りを記録しておかれると 良いでしょう。 ここに表示された内容は、[編集]−[すべてを選択]−[コピー]でクリップ ボードに複写されますので、テキスト・エディタ等に貼り付けて保存すれば良い でしょう。 A すべてのファイルを確認出来る環境を作ります。 作業上、ファイルの種類やシステムファイル等もエクスプローラ上で確認出来る 様にしておきましょう。 a) デスクトップをクラッシック・スタイル(視覚効果を殺ぐ分軽くなります)に 併せてタスク・バーを最全面に固定化し、クイック起動を有効にしてメーラ、 常用ブラウザ、エクスプローラ、電卓位をタスク・バーから直接起動可として おきます。 [スタート]上で右クリック−[プロパティ]でタスク・バーと[スタート] メニューの2つのタブがあるダイアログが表示されますので、 − [スタート]メニュー タブのクラッシック[スタート]メニューのラジオ ボタンをクリックし選択します。 − [タスク・バー]タブのタスク・バーのデザインから タスク・バーを固定する/タスク・バーを他のウインドウの手前に表示する/ クイック起動を表示するの三つのチェックボックスをクリックし選択します。 最後に、[適用]ボタンを押し、[OK]で戻ります。 b) タスク・バーのクイック起動領域にショートカットを登録します。 [スタート]−[アクセサリ]にエクスプローラ/電卓のショートカットがあります ので、その上で右クリックし、プルダウン・メニューのショートカットの作成を クリックします。 これを[スタート]横の右2重矢印左側にドラッグ&ドロップ すれば、クイック起動にショートカットが登録され、これを1クリックすれば 起動出来る様になります。 ここに常時表示されるショートカットの数を変えたければ、一度タスクバーの 固定を解除し、右2重矢印右に出るスライドバーを動かしてやれば隠れている ショートカットが1つづつ表に出てきます。 望みの状態になったら、もう一度 固定すれば良いでしょう。 c) クイックスタートのエクスプローラ・アイコンをクリックし、エクスプローラを 起動します。 − 表示状態を整えます。 ・ まずフォルダ・ボタンを押し、左側にフォルダを表示させます。 ・ [表示]−[詳細] を選択します。 これでアイコンではなく文字情報として 表示が可能になります。 ・ 次に[表示]−[詳細表示の設定]を選択すると右側のファイル情報表示枠内に 表示する項目を選択する事が出来ます。 ここでは 名前/サイズ/種類/ 更新日付/アクセス日付/作成日付/作成者 を選択するとよいでしょう。 ・ エクスプローラの外枠、中央枠を左クリックで固定してスライドさせ、 見易いサイズにフォルダ表示部とファイル表示部のバランスを取ります。 − フォルダ・オプションを設定します。 [ツール]−[フォルダ オプション]を選択します。 ・ 全般タブでは − 従来の Windows フォルダを使う。 − 別のフォルダを開くときに新しい〜 − シングルクリックで選択し、ダブルクリックで開く の3つを選択します。 ・ 表示タブでは 詳細設定項目の内、 − アドレスバーにファイルのパス名を表示する − システム フォルダの内容を表示する − すべてのファイルとフォルダを表示する − 暗号化や圧縮されたNTFSファイルをカラーで〜 − 各フォルダの表示設定を保存する の5つだけを選択します。 以上を設定したら、[すべてのフォルダに適用]を押し、[OK]を押し 一度フォルダオプションを閉じた上で、エクスプローラも終了します。 再度エクスプローラを起動すると、先ほど設定したサイズ、項目表示状態で 起動されるはずです。 もう一度フォルダオプションを選択し、 ・ オフライン ファイル 存在の意味をご存知ない方は使わないでしょうから これもオフにします。 [適用]−[OK]でエクスプローラの基本的設定を終えます。 B Windowsデスクトップのデザインを簡素化します。 ディスク等記憶装置のアクセス以上にシステムに負荷を掛けるのがグラフィック表示 です。 余分な視覚効果を殺してやれば反応を向上させる事が出来ます。 − [マイコンピュータ]右クリックでシステムのプロパテーを開きます。 − [詳細設定]タブを開きます。 − “パフォーマンス”の設定ボタンを押します。 ・ 少し見辛い場合があっても良いならば 「パフォーマンス」を選択します。 すべての視覚効果がキャンセルされます。 ・ 液晶ディスプレイをお使いの場合は、「カスタム」を選択し、 − スクリーンフォントの縁を滑らかにする − ドラッグ中にウインドウの内容を表示する を選択すれば良いでしょう。 後はすべてあらずもがななものです。 【ページファイルを削除して、システム区画のスペースを開放する。】 これを常用するには実装物理メモリー容量が512MB以上の場合に限ります。 512MB以上あっても使用するプログラムやその使い方によっては、この ページファイルがないとシステムがロックしたり、誤動作する場合がありますので 注意が必要です。 − [マイコンピュータ]右クリックでシステムのプロパティを開きます。 − “プロセッサのスケジュール”/“メモリ使用量”が共に「プログラム」に なっている事を確認します。 − 仮想メモリの[変更]ボタンを押します。 − ページング ファイルなしを選択し、[設定]ボタンを押します。 − [OK]を押し、システムのプロパティを閉じます。 この後、システムを再起動してください。 再起動したら、タスク・バー上で右クリックし、[タスクマネージャ]をクリックし タスクマネージャを起動した状態で以後の作業を暫く続け、物理メモリの「利用 可能」の値が100MBを切らない様であれば、そのまま使い続けても問題はなく 最も軽快な環境を手にする事が出来ます。 但し、画像/動画系の処理を行う際にはそのファイル容量がそのまま物理メモリに 展開される場合がありますので、この種のソフトを使用される方は充分な余裕が ない限り、再度ページファイルサイズの設定を必ず行ってください。 C:の空きにもよりますが、通常512MB程度を設定すれば充分でしょう。 この場合、ついでにWindows終了時にページファイルを削除する様設定して おくと良いでしょう。 − [スタート]−[設定]−[コントロール・パネル]−[管理ツール]− [ローカルセキュリティポロシー]と選択、ローカルセキュリティポリシー設定を 開きます。 − セキュリティ オプション のシャットダウン:仮想メモリのページファイルを クリアするを有効にします。 このラインを選択し、[右クリック]−[プロパティ]で“有効”を選択し、[適用] をクリックします。 有効になったことを確認し、[OK]を押し、設定を 終ります。 -------------------------------------------------------------------------------- ≪タスクマネージャのパフォーマンスに表示される項目の意味≫ 合計枠 ハンドル ファイルやレジストリキー識別用に使用しているメモリ量 スレッド プログラム内部で処理されているモジュール数 プロセス 稼働しているプログラムの数 コミットチャージ 合計 使用しているメモリの合計 制限値 利用可能なメモリ(物理+仮想)の最大制限値 最大値 これまでに使用した最大使用量 物理メモリ 合計 物理メモリの内OSやアプリケーションが使用出来る メモリ上限値 利用可能 現在使われていないメモリ量 システムキャッシュ 現在使用されているメモリ量 カーネル メモリ 合計 OSの基本部分とデバイスドライバが使用している メモリ量 ページ スワップ可能なカーネルメモリ量 非ページ スワップ出来ないカーネルメモリ量(常駐部) これから、コミットチャージの合計が、物理メモリの値を上回っていれば、スワップが 多発している事になりますので、メモリの追加が必須だという事になります。 又、コミットチャージの最大値が物理メモリに対し、マージンがない場合は、これも メモリを増設するか仮想メモリを使う必要がある事を示しています。 -------------------------------------------------------------------------------- 【チェック・ディスク、デフラグの実行】 従来の手順では次に実行するのは、チェックディスク、デフラグになりますが、 昨今の大容量HDDでは処理に時間も掛かり、場合によっては連続動作に伴う 発熱でHDDがクラッシュしてしまうといったケースもある様です。 40GBを超えるディスクの場合、システム用/データ用に区画を分けて居られない とすれば、この2つの実行は躊躇せざるを得ません。 システムを独立させている場合にはデフラグの効果が期待できますので、ご自身の プロパティ配下にある重要なファイルをバックアップしてからデフラグを掛けると 良いでしょう。 デフラグを行う前に余分なファイルを削除し、処理対象ファイル数を減らします。 特にインターネットをよくアクセスしている方は大量のファイルが保存されています ので、これらを前以て消去しておきます。 − 使用しているブラウザのキャッシュをクリアする。 IEであれば、IEを開き、[ツール]−[インターネットオプション]から “インターネット一時ファイル”の[ファイル削除]−[OK]を押します。 − ついでに[設定]で“使用するディスク領域”を確認しておきましょう。 普通であれば、128MBもあれば充分です。 − TEMPフォルダを空にします。 Windows配下のTempフォルダを 消去しますが、場合によっては履歴系のフォルダがあったりしますので、 注意して消去してください。 自信のない方はTempフォルダ内のルートにあるファイルだけを削除して 下さい。 − 最後にゴミ箱を空にします。 “ゴミ箱”で右クリック−[ゴミ箱を空にする] -------------------------------------------------------------------------------- ≪Tempファイルを自動的に削除する様に設定するには≫ レジストリを直接触ればいいのですが、これをやってくれるフリーソフトがあります のでこれをつかいます。 Vectorから“窓の手2004”をダウンロードして下さい。 このソフトの “ログオン(2)”タブでこの設定が出来ます。 -------------------------------------------------------------------------------- 最近はWindows自身のUPDATEによりあっというまにフラグメントだらけ になってしまいます。 編集子自身のPCもどれも真っ赤な状態になっていますが どうしたものか悩んでいます。 フラグメントの状況は以下の方法でチェック 出来ます。 − [マイコンピュータ]左クリック−[対象ドライブレター]上で右クリックし、 [プロパティ]を選択する。 − [ツール]タブを開き、[最適化をする]をクリックするとディスクデフラグツール ウインドウが開きます。 − [分析]ボタン をクリックすると分析結果が表示されます。 真っ赤な状態であれば、やむなしですね。 尚、編集子の環境ではいずれも512MB以上を実装したPCですが、仮想メモリを 切った状態でデフラグを掛けても問題はありませんでした。 データを別ドライブやパーティションに記録しておられる場合は、区画が正常か 否かのチェックをチェックディスクを使って行います。 但し、雑誌その他では “ファイルシステムエラーを自動的に修復する”と“不良セクタをスキャンし回復 する”の2つを選択してチェックディスクを実行する様に説明していますが、これは お勧め致しません。 ファイル構造にエラーがある場合は、まずバックアップを取り、それから構造の 自動修復を設定し、チェックディスクを実行します。 迂闊に自動修復を掛けると 却ってファイル構造がむちゃくちゃになる事がありますので、アクセス出来る 重要なファイルはバックアップをした上でチェックディスクを実行して下さい。 不良セクタがある場合は、回収出来る範囲をバックアップし、直ちに交換される事を お勧めします。 現在のHDDはドライブ内のロジックで既にエラーリトライを 複数回行っていますので、表に迄エラーが現れる物は最早信頼性はないものとして 扱う方が無難です。 【無意味な(ユーザーにとって)メッセージ類の表示を停止する】 a) マイクロソフトへのエラー報告を表示しない様にする。 − [マイコンピュータ]右クリック−[プロパティ]−[詳細設定]−[エラー報告] から ・ エラー報告を無効にするを選択する。 ・ 重大なエラーが発生した場合には通知するのチェックを外す。 b) タスクトレイに現れるバルーン表示を停止する。 タスクトレイに現れるバルーン表示は時として表示を隠し、邪魔になる事が あります。 タスクトレイのバルーン表示を処理のトリガーにするものがなければ あらずもがなな機能ですので、これを殺します。 − [スタート]−[ファイル名を指定して実行]で名前に“regedit”と入力し [OK]を押すと、レジストリエディタが開きます。 − レジストリにバルーンヘルプを表示させない為の設定を追加します。 ・ HKEY_CURRENT_USER\Software\Micorsoft\Windows\CurrentVersion\ Explorer\Advancedを開きます。 ・ このフォルダの上で[右クリック]−[新規]−[DWORD値]を選択します。 ・ フォルダに“新しい値〜”という REG_DWORDが取られますので その名前を“EnableBalloonTips”に変えます。 ・ その文字列の上で [右クリック]−[修正]で値が ”0”である事を確認 します。 これでバルーンヘルプは出なくなるはずです。 【デスクトップ表示の簡略化】 デスクトップの効果はすべて単に見栄えを良くするだけのものであり、これはPC パワーの無駄使いに過ぎません。 表示を簡略化して軽くしましょう。 [スタート]−[設定]−[コントロールパネル]−[画面]と選択します。 画面のプロパティが表示されますので、 ・ テーマの選択 Windows クラッシックをプルダウンから選択する ・ デスクトップ − 背景は“なし”を選択します。(してませんが(^^) − デスクトップの色は“黒”を選択します。 − デスクトップのカスタマイズ・ボタンを押し、 デスクトップのクリーンアップのチェックを外す ・ スクリーン・セーバー なしが一番よいのですが、“セキュリティ”絡みもあり パスワード保護を使用しますので、”XP”を選び、 待ち時間は15分位、パスワードによる保護にチェック を入れて[設定]を押し、状態を確認します。 続けて、“モニタ電源”の[電源]ボタンを押し、電源 オプションのプロパティを開きます。 安定して使いたければ、“電源設定”は”常にオン”を 選択します。 “休止状態”はチェックを外します。 次に“デザイン”これは −“ウインドウとボタン” Windowsクラッシックスタイル −“配色” Windows スタンダード −“フォントサイズ” 標準 −[効果]ボタンを押し、“効果”は スクリーン・フォントの縁を滑らかにすると ドラッグ中にウインドウの中身を表示するだけに チェックを残します。 液晶モニターではなくちらつきが余り気にならない 方はすべてオフでもかまわないでしょう。 ・ 設定 画像解像度は使用する構成に、画面の色は写真を扱わない ならば16ビットという設定でも実使用上問題はない でしょう。 この一部は以前のステップで既に変更されている部分があります。 以上を選択して[適用]ボタンを押し、表示状態を確認してください。 これ以降は次号にて・・・ 以上 【付録】 ≪HDDのフォーマットと許容されるサイズ≫ ファイルフォーマット FAT16 FAT32 NTFS 最大ボリュームサイズ 2GB 2TB 16EB(160億GB) 最大ファイルサイズ 2GB 2GB 16EB 尚、SCSIの制限も1つのドライブに割当てられる最大容量は2TBになっています。 SCSI−RAID5 Disk Arrayなども単一ドライブ扱いですので、この制限 を超える事が出来ません。